2013年3月4日月曜日

【Spin off= M@o】 "You are a slave of dingy” 【R-18】










だるい。
体が、とてもだるい。頭が重い。

昨夜遅くまで「オモチャ」で遊んでいたせいで、俺はほとんど眠れていなかった。

こんな日は俺のお気に入りの、あの閑散としたカフェスペースでだらだらと過ごすか
サロンに行ってマッサージをしてもらいながらウトウトするのが最高なのだが・・・
今日はとある___とてもめんどうな用事があったため、そうはいかなかった。




「いらっしゃいませ!」

店に入ると店員の元気な文言とコーヒーの良い香りが出迎える。

指定していた時間を15分オーバーしていたが俺はゆったりとした足取りを崩さなかった。
特に焦る必要も、急ぐ必要もない。何なら待たせたっていいだろう
相手はあいつなのだから___




「マ、マオくん・・・!」




「こ、こっち・・・」

スピーカーから流れる軽やかなクラシックが上擦った耳障りな声に遮られる。
俺はその姿を認めると、ふうとため息をつき、席へ向かった

そう、今日はこいつと__セージと待ち合わせをしていた。




「あ、あ、あの・・・・」

「あ?」

「は、話って・・・・?」

ソファへ腰を下ろし、飲みたくもないコーヒーを注文すると、それを見計らったかのようにセージは口を開いた。
こいつ一人を呼び出すことは滅多にないため、やつはどこか怯えた様子だった。
俺はライオンか何かかよ。別にいきなり取って喰いやしないっつーの

びくびくと俺の様子を覗うセージに内心苛つきながら、にっこりと笑みをつくると
俺は持参してきていた袋をツルリと磨かれたテーブルの上に置いた。

「ああ、これをやろうと思ってな」

「え・・・こ、これって・・・」




セージはその袋を見て目を丸くする

そりゃ、そうだよな。時計の高級ブランドを示す袋をいきなり出されて「やる」だなんて言われたら・・・
目を丸くしてしまうのも仕方がないだろう

「・・・・ど、どうして?」

「はぁ?・・・どうしてって」




「あんた、それ本気で言ってんの?本当に、思い当るフシがないとでも?」

不思議そうに、不審そうに問いかけるセージに鼻で嗤って
畳み掛けてやると彼は小さく息をのんだ。




「・・・・・あ、あ、・・・・あのこと・・・・?

「昨日、の・・・・・」




そう、あのことだ。

あの屑が俺の命令を無視して馬鹿みたいなことをしたせいで・・・・
セージに余計な情報を与えてしまった。俺の弱みとなりうる情報を___




「ああ。あんたに吹聴されちゃめんどいんだよ。両親の耳に入るのもな」

せっかく愉しんでいるのに
せっかく手頃な玩具を手に入れることができたのに
邪魔が入ったらつまらない。

どんなに小さな芽でもつぶしておくに越したことはないだろう。だから、俺はセージにプレゼントを用意してやったのだ。
口を噤むに値するプレゼントを

「だから、これで解決させろ」

「・・・」




「なんだ?まだ足りねぇのか?はっ。貧乏人ってのは強欲だから嫌だよな」

「ち、ち、ち、ちが・・・!」

「あ?」




「ぼ、僕は・・・・こんな、の・・・・なくても、い、言わないよ!だ、誰にも」

「どうだか」

「ほ、ほ、ほ、ほんとだよ!」

するとセージはとてつもない勢いで何事かをまくし立てる
あまりにも早口すぎて何を言っているのか全く聞き取れない・・・俺は苛立ちを滲ませながらもう一度問いただした。

「は?なんだって?!」




「あんたさぁ、吃音ひどいんだからゆっくり話せよ!
「全然聞き取れねぇし、もう一度聞き直すものだるいんだっつーの・・・・!」

「あ、ご、ご、ご、ご・・・!」

「謝罪はいらねっつの!で?何」

「・・・・っ」

まだるっこしいやり取りに苛立ちを隠し切れなくなってきた俺は自然、口調がぞんざいになる。
それを知ってか知らずか、セージは言葉を濁し、俯いてしまった




それがさらに俺を苛立たせる。
言いたいことがあるのなら言えばいいのに、何故途中でやめてしまうのだ
だからあんたはダメなんだよ・・・・!

たまらず席を立とうとすると「ま、まって」と、セージは焦った調子で俺を制止した。
うんざりして睨みつけるとセージは一瞬びくりと体を震わせたが・・・・




「ぼ、僕、誰にも言わないよ・・・・・・?だ、だ、だから・・・」

慎重に言葉を紡ぎながら、袋を俺の方に押しやった。




(___ふうん。これだけではダメか)


誰にも言わない、なんて言葉、誰が信じるか
そういうやつに限って裏切る。
人は、すぐに裏切る

皆、俺のような者が暗がりへ堕ちていくことを手ぐすね引いて待っているのだから




「___あんた、その吃音、なおしたくね?」

「え・・・」




「俺、いい医者知ってんだよね。紹介してやろうか?」

「えっ・・・・!?ほ、ほ、ほ・・・・!」

優しげな笑顔をつくって切り出してやると、セージは身を乗り出して食いついてきた。

彼自身吃音にひどく悩まされているだろう。救世主がほしいだろう。
”コレ”が喉から手が出るほど欲しいだろう

欲しがれ。もっともっと欲しがれ



「・・・本当だ。ただし____




「あんたは昨日、何も見なかった。何も聞かなかった。」
「いいな?」




「・・・・・わ、わ、わ、わかった・・・・」




「じゃ、そういうことで。あ、そうそう、そこの袋やるよ。俺はいらないからな」
「あんたみたいなただの学生じゃ、なかなか手に入んないだろ?せっかくだから、もらっとけ」

「・・・・」

「なんだ?何か言いたそうだな」

「・・・う、う、ううん・・・・なんでも、な、ないよ」




「ふうん」


「先輩。お待たせしました。」




俯いてしまったセージを何の感慨もなく眺めているとアイリスがやっと迎えに来る。

「おせぇよクソが」

「道が混んでいて遅れました。すみません。」

「渋滞くらい予想してけよな・・・!ったく・・・・」

事前に指定していた時間を数秒オーバーしていたので
後で仕置きしてやろうと思いながら席を立ち、その場を立ち去ろうとすると



「ま、待って!あ、あ、あ、あ・・・!」




セージが突然立ち上がり、何事かをわめきながらこちらへ駆け寄ってきた
気が急いでいるのか、呂律が全く回っておらず、何を言っているのかまるでわからない

大声で言葉にならない言葉を発しながら、髪を振り乱し必死で男を追いかける男
それはある種異様な光景で___店内が一瞬騒然とした。

なにやってんだよあのバカ・・・・!
こんなところなんかで目立ちたくない俺はそれを無視して足早に立ち去ろうとする。

「あっ・・・!ま、ま、ま、マオ、く・・・・!」




「・・・っ!!」




「あっ・・・・!!」


何かが鈍く床に叩き付けられる音に思わず振りかえると、セージが床に盛大に伸びていた。
どうやらすっ転んでしまったらしい・・・・

「・・・・なにやってんだよおい・・・・!」

何もない床で、どうやって転ぶことができるんだよ、あんた・・・・・!
恥ずかしさと呆れとで思わず声を荒げてしまうと、セージはあたふたと体を起こした。
羞恥心からだろうか、湿った瞳をおろおろと彷徨わせ、今にも泣きだしてしまいそうだ




「・・・セージさん、でしたっけ?」

「!」

「店内で走るだなんて、そんなことをされてはお店に迷惑ですよ」

「あ、あ、あっ・・・あの、ご、ご、めんなさ・・・・!」

「謝らないでいいですよ」




「それより・・・大丈夫ですか?」


「・・・っ!え、え、えっ・・・・?」

「膝を強く打たれたようですが・・・立てますか?」




「あ、は、は、は・・・はい・・・・・!」




少女マンガかよ


アイリスに助けられ、生娘のように頬を染めるセージを白けた目で見つめる。

セージなんか放っておけばいいのにどうして助けてやるのだろう
こいつは馬鹿だからこんなことくらいじゃ傷つかない。こいつは弱いから一度助けたら図々しく縋ってくる


___ムカつく野郎なんだぜ?そいつは・・・・・















「まずい」




「なんだこれは・・・!生地もなにもめちゃくちゃじゃねぇか!
「こんな豚のエサ・・・よく俺に出せたな」

「陛下が召し上がりたいとおっしゃったものを出せたと思うのですが」

「・・・・俺はガレットを作れと命じたはずだぞ。・・・・まず形からして違うだろ!これじゃパンケーキじゃねぇか!
「ナメめてんのか?あんた」




「いえ、特に何も舐めていませんが」

「マジレスすんじゃねぇよ!!」


俺はこの奴隷に様々な雑務をやらせていたが、食事だけはすべて有名店からケータリングさせていた。
一度おやつを振る舞うと言われてインスタントのラーメンを振る舞われたことがあったからだ。

やつ自身あまり料理は得意ではないと言っていたが、
限度ってやつがあるだろう?だから、今日はこいつに昼食を作らせたのだが___

まさかこれほどまでへたくそだとは思わなかった・・・・

アイリスが作った料理は頭がおかしいんじゃないかと思うほどハチミツでねとねとになっていた
これがもはや何の料理なのかも、どんなスパイスを使っているのかもわからない
ただハチミツの味がねっとりと喉に残り・・・・頭痛がするほど強烈なまずさだった

気まぐれに料理を作らせたことを、俺は後悔した・・・・


「片付けろ」

「はい」

静かな声で命令するとアイリスはきびきびと料理を片付け始める。
その様子をそっと窺うと・・・・


___あいつはいつも通りの、あの涼しい顔をしていた





「___あんたさぁ。よく普通でいられるよな」


「はい?」

「昨日俺にあんなことされたくせに」




「・・・・」

「・・・陛下の望むことをしたまでですので」







なんだよ。その答え
くっそつまんないんですけど


からかってやろうと思って口を開いた俺は
アイリスのあまりにも素っ気ない返事に___失望した

もっと動揺するかと思っていた。だって、あいつはあんなに乱れていたのだから
あんなに気持ちよさそうに顔を歪めていたのだから

そう

昨日あの後、俺はあいつに何度も何度も自慰をさせた
俺は一切身体に触れず、視線で犯し、言葉で嬲って___




淫らに吐息を滲ませ、下肢をまさぐるアイリス
口元からだらしなく唾液を滴らせ、無様に俺に弄ばれるアイリス



「も・・・・、やめて・・・・・ください」

体中を自らの体液で白く汚し、俺に縋りつき哀願する醜いアイリス



__たまらなかった

たまらなかった


なのにこいつは、あまりにもいつもどおりすぎて__

・・・・ムカつく

もっと取り乱していてほしかった。
もっともっと俺に傅いて、俺の機嫌をうかがって、俺を崇め称えて____
あんたは俺の奴隷なのだから、そうでなくてはならないのに

スカした顔のこいつがムカつく
奴隷のくせに、奴隷ではないアイリスがムカつく




「・・・陛下」

気が付くとすぐ近くにアイリスがいてこちらを見つめていた。
痺れるような頭を振って、思考の海から抜け出し、アイリスをじろりと見やる

いちいちいちいち呼び止めるんじゃねぇよ
鬱陶しったらありゃしねぇ

心の中で悪態をつく俺に気付きもしないで
アイリスは間を詰めるようにして顔を寄せると、俺の目を覗き込んだ。

「その首元、どうされました?」

「は・・・?」




「ずっと隠してますよね。」

鋭い指摘にどきりと心臓が冷える
どうしてそんなことを聞くのだ。どうしてそんなことに気付くのだ

「隠す・・・?俺が、か?」

「ええ隠してらっしゃいます。昨日もその前もスカーフをつけてましたし
「今日は襟をきっちりと留めています。怪我でもされましたか?」




気が付かれないようにさりげなく隠していたのに・・・・なんて、目敏いんだ・・・・

首筋につけられた痕はもうかなり薄くなっていたが
まだ、人前に晒せるほど回復していない。

こんな暴力の痕、誰にも見られたくなかった。誰にも知られたくなかった




まだ、首筋に触れるだけで思い出してしまう

あの男の指先を・・・
あの時の恐怖を・・・・

躰がぶるぶると震える。呼吸が荒くなり、視界がうねる



「陛下・・・・?大丈夫ですか」

心配そうに伸ばされる手をほとんど反射的に払うと、机に手をつき、意識して呼吸を整える


・・・・大丈夫。俺は大丈夫だ


こんなの、なんてことない
なんてことないことなんだ・・・・





俺は自分にそう言い聞かせ、吐息を吐いて首を振ると笑顔をつくった。
表情を隠すのは得意だ。そうだ。これが俺だ。マオ様だ

あんな男にびくびくと、まるで子供のように怯えるだなんて___俺らしくない


「・・・・ケガぁ?」

「これは・・・ああ。キスマークつけられちまったから。隠してんだよ
「誰とした時についたんだっけなぁ?はは、顔も覚えてねぇや」

笑いながら嘯いてやるとアイリスの体が一瞬強張ったようにびくりとした




___もちろん、嘘だった

この俺がキスマークなんてつけさせるわけがない。そんなことを赦したりはしない
ただ、こいつがどんな顔をするか見てみたかった

どんな反応をするだろうか。怒るだろうか

怒って、俺のことを殴るだろうか
嫉妬をして、相手は誰だと詰め寄るだろうか
あの苦痛と愉悦に満ち満ちた醜い顔をしてくれるだろうか

それとも・・・・そうだ。
こいつは変態だから逆に悦ぶんじゃないだろうか

だとしたら___面白い。
最高に・・・!



だけど、アイリスは____




「・・・そうですか」




そう呟き、幾ばくかの間目を伏せ、「失礼しました」と言って後片付けへと戻っていってしまった。


またあの顔だ。いつものあの、涼しい顔
まるでそんなことは自分にとってとるに足らないとでもいうような・・・・


___うんざりする







「___あんたさぁ、男と寝たことあんだろ」


「何故、そんなことを聞くのです?」

「初めてだったらあんなことしねぇだろ。男にオナニー強要されてその通りにするとか」

「はっ、ぜってぇ童貞だと思ってたんだけどなぁ。
「ホントは淫乱なんじゃねぇの?ガバガバだったりしてな。」




「__女性とは何度かお付き合いをさせていただいたので、初めてというわけではありませんが・・・・
「男性とお付き合いさせていただいたのは陛下が初めてです」

「・・・ふうん」

「じゃ、男とのヤり方はまったくわかんねぇんだな」

「はい」

「・・・へぇ」




「____教えてやろうか?」


「え・・・?」




「あんた、男同士は初めてなんだろ?だから教えてやるっつってんだよ」


「それは・・・」

「ヤろうぜ?いいだろ。人肌恋しいんだよ。俺は__だから抱き枕みたいなもんだ。」

「そういう問題ではないのでは?」

「うっせぇな。固いこと言うなよ。本当はあんただって望んでたんだろ?こういう展開をさぁ・・・・」

「・・・」




アイリスの躰にぴったりと寄り添い、まるで口づけをするかのように囁いてやる

欲しいだろう?
抱きたいだろう?俺を

あんたは、俺のことが好きなんだもんな


胸元から這わした指で頬をねっとりと撫でつけ、唇に触れる
薄く艶やかな唇。その思いのほか柔らかな感触を楽しんでいると







肩をそっとつかんで引き離された。その優雅ともとれる動作にしばらく動けない。
・・・何が起こったのかわからない




呆けたようにしてぼんやりとしていると、やわらかで、でもきっぱりとした言葉が頭上から降ってきた。

「・・・以前、ご遠慮しますと言ったはずですが」


はぁ・・・・?



「俺の命令に従えねぇのか・・・・!?」




アイリスが見せた拒絶に衝撃を受ける

あんな醜態を晒しておいて今更何を言うのだ
最後には悦んで自ら自慰をしようとしてきたくせに・・・・!

血液が沸騰しそうなほどの怒りが湧きあがり目の前が真っ赤に染まった。憤怒と、恥辱とで躰がぶるぶる震える
奴隷のくせに、奴隷のくせに、奴隷のくせに、奴隷のくせに、奴隷のくせに、奴隷のくせに・・・・・!


どうしようもないほど凶暴な感情が躰の奥底からむくむくと広がり_____




掴まれた腕をしゃにむに振り払うと、怒りにまかせてそのままアイリスを殴りつけた


「ぐぅっ・・・・!」




鈍い音をたててアイリスが転がる。
俺は床に転がった”それ”を脚で蹴り上げ、思い切り踏みつけた


「じゃあ、やめるか・・・?
「俺はいいんだぜ?別に。あんたの代わりなんていくらでもいるからな」

「・・・・出ていけよ」




「おら!出ていけ!さっさと出て行けよ!!」

道端に落ちている石ころのように何度も何度も蹴りつける

アイリスはまるでマリオネットのように躰をだらりとしてされるがままだ
何の反応も示さないこいつに更に腹が立つ

腹が立つ。異様に。
まるで、何かに煽られているかのようだ_____


「・・・っ、です・・・・」




「・・・・はぁ?なんだって?」


「・・・・や、です」

「聞こえねぇなぁ・・・・」


幽かな声に顔をあげると、目が合う___その瞳の色を見て、俺はどきりとした




「いや・・・・です」


これは・・・あの時の目だ
あの、淫らに俺に赦しを乞うていた・・・・あの___










「・・・じゃあ、どうすんだ?あんたは。
「俺に捨てられたくなかったらどうすればいいんだ?なんて言えばいいんだ?」

「・・・・・し、たいです。・・・・して、ください・・・・・・・」

「・・・・はぁ?なんだそれ」




「よろしくお願いしますだろうが!」

「ぐぅっ・・・!」

「薄汚ねぇ奴隷の身分で俺にしてもらうんだから
「それくらい言えねぇでどうすんだよ!カスが!!身分をわきまえろ!!」

「すみま、せん・・・・陛下・・・・っ!」




「調教、よろしくお願い致します・・・・・・

「ご主人様・・・・・」




ははっ

それでいいんだよ
それで

「発情期の豚が!
「家畜のくせに俺を苛つかせんじゃねぇよ」


「___服を全部脱いでそっちに四つん這いになれ
「ああ、そうだ・・・・眼鏡をつけるのを忘れんじゃねぇぞ?あんたにはたっぷり楽しんでほしいからな・・・・」

そう命じると奴隷は、震える指を服へと伸ばした。









「ははっ、いい眺めだなぁ」




「写メでも撮っておくかぁ?」


大の男が全裸でぶるぶる震えながら四つん這いになるだなんて
なかなか見られる光景じゃねぇぞ

俺は笑い出しそうになるのを必死でこらえながら
サイドボードの一番下の引き出しを開けてオモチャをいくつか取り出した

「あんたさぁ、どういうのがイイわけ?

「__俺、あんたが楽しめるようにオモチャいっぱい買っておいたんだよね~」
「奴隷想いのいい主人だろ?」




「ま、無難にぃ__これでいきますか」


「あっ・・・・」

そう言って手首に手錠を嵌めてやると、アイリスはぴくりと躰を震わせ、吐息を吐いた

「はは!よく似合ってるぞ?こうしてるとホントに奴隷みたいだな。しかも、薄汚ねぇ性奴隷だ」

耳元に屈みこんで、吐息交じりに囁いてやると
みるみる頬が朱に染まり、瞳が潤んでくる




「こっちの方ももう反応してるじゃねぇか」

その反応に満足しながらアイリスの下肢に目を凝らすと、巨大な肉塊はすでに汁で溢れ、びくびくと蠢いていた
まだ半勃ちだったが、たったこれだけでこんなになってしまうなんて・・・




「あんたって、ホント気持ち悪りぃな。真性じゃねぇか
「人間やめた方がいいよ。マジで」

「そ、んな・・・っ」

呆れたように呟いてやると・・・・肉塊は更にぼたぼたと蜜を滴らせ__完全に勃ち上がった。
そのあまりにも滑稽な様に俺はついに吹き出してしまった。

「っ・・・!はは、ははははは!あんた、最高だよ!ホント・・・・!」

本当に玩具のようだ。

ああ、そうだ。こいつは俺の玩具。
俺だけに与えられた、肉を備え持つ人形なのだ


俺は口の端を歪めながら奴隷の後ろに回り込むと、ぬめつく液体をとろとろと双丘に垂らしてやった。
言葉責めも楽しいが、もっともっと楽しいことをしたい。
もっともっとこいつを辱めたい。




「っ・・・・」

尻をつつ、と撫で上げ、そっと窄まりに指を這わし、くるりと円を描くようにする。
と、本当に触られたことがないのだろうか。アイリスは戸惑ったようにびくりと躰を震わせた

「そこ・・・・」

「ああ、男同士はここを使うんだ。」




「あんたのココも俺がたっぷり調教して・・・・男の固いチンポが欲しくて欲しくてしょうがねぇ淫乱な躰に変えてやるよ」




「んっ・・・・・」

アヌスの縁をぬめつく指で何度も何度も撫でてやる
そのたびに奴隷の躰は歓喜に紅く染まり、入り口を広げて従順に俺を受け入れようとする

しかし、俺は熱い肉体を味わいながらも、ナカに触れてやろうとはしなかった
指なんかじゃ面白くない。あんただってそうだろう?もっともっと刺激的なコトがしたいよな___?

しばらくそこを意識させてやってから
俺は先ほど取り出した道具のひとつに手を伸ばし、尻にひたりと当ててやる




「それは・・・?」




「プレデターワンドだ」


俺は見るからにいかがわしいそのスティック状の玩具を、アイリスに見せびらかすように弄んだ後___
十分にぬめらしたアヌスへとあてがい、まくり上げるようにして差し入れた。

「うぐっ・・・!」

初心者でも十分楽しめるように先端の突起はかなり小さく設計されている道具だが、
それでも、何も入れたことがないだろうそこは固く、俺の進入を拒む




「きっつ。やっぱ処女かよ」

「うっ・・・・・う、う・・・・」

尻をまたつつ、と撫でてやるとびくりと躰がわななく。その隙にさらに奥へ挿入する

「ぐうっ・・・・・!」

「ほらほら、ちゃんと奥まで挿ったぜ?はは、あんたのココ、ひくついてるじゃねぇか。うわ、エッロ」

玩具をずぶりと奥の奥まで差し入れ、苦しげに呼吸をするアイリスをちらりと見やる。
躰中を汗で湿らせながら、背骨を軋ませながら、俺を甘受しようとするアイリス
尻から黒い異物を生やし、熱く甘い吐息を漏らすアイリス

先ほどまで涼しい顔していたあいつはもう、どこにもいない

そう思うと、頭の奥から痺れるような恍惚の波が押し寄せ___
俺は玩具のバイブレーションをオンにした。




「ああっ・・・・!」

奴隷は突然の振動に躰をのけ反らせ、びくびくと喘ぎよがった。
その鳴き声を存分に愉しんでから一度振動を止める

「どうだ?気持ちいいだろう?ココは
「今までの快感がてんで子供だましみたいに感じるだろう?」


「はぁ・・・・うう・・・・っ」




気持ち良すぎて声も出ないか・・・



初めての出来事でいっぱいいっぱいになってしまったのだろうか
額を汗で濡らし、瞳を固く閉じた奴隷はカーペットに爪を立て、浅い呼吸を繰り返すばかりで何も答えようとはしない

しかし、躰は如実だった。
尻での愛撫は初めてだというのに、やつの巨大な男根はもう、はち切れんばかりに膨れ上がって淫らに俺を欲している
感じているのだ。肉と肉のあわいを玩具で擦りあげられて。俺にいいようにされて____




「返事をしろっつってんだよ!!」

「ああッ!」

俺はバイブレーションを強にして、黒い異物を肉襞の最奥へと突っ込んだ。
奴隷はまた、苦しそうに悦しそうに啼いて快楽の淵へと沈む




「ん、は、ぁ・・・・・・」

「はは、女みたいに喘いじゃってさぁ
「いいんだろ?ココが。気持ちいいんだよなぁ!

「ほらほら、さっきよりもっとデカくなっちゃってんじゃねぇか。もうイキそうだなぁ___
「初めてなのに尻でイクとか。相当な淫乱だな」

「ち、が・・・・・」

「何が違うんだ?ああ?あんたは淫乱だよ。淫乱な肉奴隷だよ!
「ははっ、ははははは・・・・・・・・!」




言葉で罵り、玩具で弄び
俺は奴隷で遊んだ

何度も何度も肉襞を擦り、バイブレーションを切ったり入れたりしたするたびに
喘ぎ狂う奴隷の姿がおもしろくて。愉しくて

もっとこいつを叩き潰したい。
もっともっとこいつのナカを見てみたい


最初はただ、そうやって、アイリスを辱めたいがためやっていたのに____




奴隷の淫らな姿に、苦しみと快楽に歪む顔に
どうしようもなく躰が熱くなってしまう・・・・・




気が付くと俺は異物から手を放し、アイリスの躰にのしかかっていた
肩に齧り付き、固く勃起した乳首をぎゅっと強く押しつぶす

「あっ・・・・!」


「う、う・・・・・せん、ぱ・・・い・・・・・」

跡が残るほど強く噛みつき、赤くなるほど乳首を苛めてやると、奴隷は歓喜に打ち震えるかのように俺を呼んだ
熱い。奴隷の肌は、とても、熱い




うれしいか?そんなに、____俺が好きか?



「・・・・アイリス・・・・・・」


耳元に吐息を送り込むようにして囁き、
先ほどから苦しそうにびくびくと震えている肉塊へ手を這わし、竿をするりと撫であげた刹那___




「ああっ・・・・・!は、ああっ・・・・・・・・!」


奴隷の躰がびくりと大きくしなり、
触れた先からどろりとした液体がびゅくびゅくと吐き出され、カーペットを白く汚した。


・・・・突然精を放ったアイリスに唖然としてしまう



まだ、何もしていないのに。

せっかく可愛がってやろうと思って触れてやったのに_____








「こらえ性のない豚が!!
「何勝手にイッてんだよ!俺がイッていいって言ったか!?ああ!?」

「うっ、ぐ・・・・・・!」

「カーペットが汚れちまったじゃねぇか!クソ野郎がふざけやがって・・・・!」

「すみ、ま・・・せ・・・・・!」




「全部自分で処理をしろ。綺麗にするまで服を着るんじゃねぇぞ」

「・・・・・はい。わかり、ました・・・・」

「はっ・・・・余計なことしやがって。
「___これからは俺が許可するまでイくのは禁止だ。わかったか?屑が・・・・!」


「はい・・・・陛下」



あんたは奴隷だ。あんたに自由なんかない
あんたの全部は俺が支配する。快楽も、射精も、すべて____

俺がぐちゃぐちゃにしてやるよ
















「は・・・・あぁ・・・・・」




「あっ・・・・あン、・・・あ、あ・・・・」


完全に勃ちあがったペニスを一心不乱に扱き、胸元をまさぐる。
奴隷の痴態を思い描きながら、俺はどうしようもなく高ぶる躰を慰めていた




びくびくと蠢き、快楽を甘受するあの大きな男根、悦びに喘ぐあの鳴き声、黒い異物を咥えこむふしだらな秘孔
頬を赤く染め、潤んだ目で俺を呼び、欲しがる____

それを思うと溢れる情欲を止められなかった。


「んっ・・・・・あ、あ、ぁっ・・・・・!」


がくりと背骨が軋む
手のひらで欲望が弾ける。

甘美な悦楽が脳を浸す、その昏い感覚に酔う_____







あんた、ホント最高だよ


”付き合って”正解。



これからも楽しめそうだ____






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